「去勢手術のあと、急に体重が増えてきた気がする…」そんな声をよく耳にします。ホルモンバランスの変化により、手術後の犬は太りやすくなる傾向があります。
この記事では、そんな悩みに応える去勢・避妊後用として最適なドッグフードの選び方と、太りやすい体質をサポートできるおすすめ商品7選をご紹介します。
犬は去勢・避妊手術を受けた後、性ホルモンの影響が減少することで基礎代謝が落ち、食欲が増す傾向があります。そのため、以前と同じ量のごはんやおやつを与えていると、徐々に体重が増加してしまうことも。
特に小型犬や運動量が少ない犬では、太りやすさが顕著に現れやすいため注意が必要です。
ホルモンバランスの変化は、体だけでなく気持ちの変化にも影響を与えることがあります。 去勢・避妊後に見られる性格や行動の変化についてはこちらの記事をご覧ください。
👉 避妊・去勢後の犬の性格変化と接し方のポイント
去勢や避妊後の犬は、ホルモンバランスの変化によって体の代謝や食欲に影響が出やすくなります。
見た目にはわかりにくい変化でも、体重の増加につながる可能性があるため、できるだけ早い段階で食事の内容の見直しとカロリー管理を意識して行うことが大切です。
手術直後から数週間以内に代謝が落ちはじめ、食欲が増す犬も少なくありません。
体重が増えてから慌てて対処するよりも、あらかじめカロリー控えめのフードに切り替えておくことで、余分な脂肪をためこまずにすみます。予防的な切り替えが、太りにくい体をつくる第一歩です。
手術後は体重が増えやすくなるため、カロリーを抑えつつ満足感のあるフードが効果的です。すでに太り始めている子には、肥満対策向けのドッグフードも選択肢に入れてみてください。
去勢・避妊後は基礎代謝が下がり、今までと同じ食事量でも体重が増えやすくなります。おやつやトッピングを含めた一日の摂取カロリーを把握し、適正量を意識しましょう。
低脂肪フードや高たんぱく・低GI素材を選ぶと、満足感を保ちながら余分な体脂肪の蓄積を防ぎやすくなります。
去勢・避妊手術後のフードは、おおよそ6か月〜1年を目安に与え続け、体重や体型が安定してきたタイミングで通常フードやシニア用に移行します。
🐾 手術〜3か月
基礎代謝が急激に下がりやすく、早めに去勢・避妊用フードへ切り替えることで体重増加を予防。
🐾 3〜6か月
週ごとの体重測定で増減を確認し、運動量も合わせて調整。
🐾 6か月〜1年
体型が落ち着いていれば、通常フードへの段階的な切り替えを検討します。
成長期(〜1歳)は極端なカロリー制限を避け、骨格の発達を妨げないよう注意。
成犬期(1〜7歳)は体重管理を最優先し、去勢後用または体重管理用フードを継続。
シニア期(7歳〜)では、関節や臓器への負担を減らす栄養バランスを意識し、シニア向けフードへの移行を検討しましょう。
このように月齢・体重・活動量を総合的に見ながら、愛犬のペースに合わせて少しずつ調整することが大切です。
去勢・避妊後フードの切り替えで多い失敗は、急な変更で食欲不振や下痢を起こすこと、体重増加を恐れて給餌量を減らしすぎることです。
新しいフードは1週間ほどかけて少しずつ混ぜ、愛犬の体調や排泄を確認しながら調整しましょう。定期的な体重測定も忘れずに行うことで、体調変化に早く気づけます。
また、避妊・去勢後の体には不要な着色料や人工保存料、低品質な副産物ミールなど、余計な添加物が多いフードは避けましょう。体重管理だけでなく、長期的な健康維持にもつながります。
食物アレルギーのある犬では、タンパク源を限定したフードを選ぶなど配慮が必要です。
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去勢・避妊後の犬は、代謝の低下や食欲の増加により体脂肪がつきやすくなる傾向があります。そのため、日々の食事では体重管理を意識した成分や、消化・代謝をサポートする栄養素を積極的に取り入れることが重要です。
手術後の犬におすすめなのが、L-カルニチンや不溶性・水溶性食物繊維、そして血糖値の急上昇を抑える低GI素材です。L-カルニチンは脂肪をエネルギーに変える代謝をサポートし、食物繊維は便通を整えつつ満腹感を与えてくれます。
これらの成分が含まれたフードは、体重増加を防ぐうえで大きな助けになります。
オメガ3やビタミンEなど、皮膚・被毛の健康維持に役立つ成分を含むフードを選ぶと、毛並みや皮膚トラブルの予防にもつながります。
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筋肉量の維持は基礎代謝を高める鍵となるため、良質な動物性たんぱく質をしっかり摂ることが大切です。一方で、脂肪の摂りすぎは体脂肪の蓄積につながるため、カロリーが過剰にならないよう脂質を控えめに設計されたフードを選びましょう。栄
養バランスの取れた食事が、手術後の体づくりを健やかに支えてくれます。
ヒューマングレードとは、人が口にできる基準で原材料や製造工程を管理した品質のこと。避妊・去勢後は体重や代謝が変化しやすいため、安全性と栄養バランスの整ったフードを選ぶことで、体調の安定と無理のない体重管理が可能になります。
原産地やロットの追跡が明確だと、切り替え時の比較もしやすく安心です。
低カロリーでも満足感を得るには、噛み応えのある粒形や腹持ちを良くする食物繊維、質の高いたんぱく質が大切です。しっかり噛める粒や、水分を含んで量が増える原料を取り入れることで、適正量でも空腹感を和らげられます。
粒の大きさや形状を選べる製品であれば、咀嚼時間が増えてより満足度の高い食事が期待できます。
犬種や体格によっても体重管理の注意点は少し変わります。小型犬は代謝が早くおやつの影響を受けやすいため、量より回数を工夫して。大型犬は関節への負担を減らすため、体重増加には特に注意しましょう。
着色料や人工保存料など不要な添加物を避け、必要に応じてグレインフリーを検討するのも一つの方法です。
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ここでは、去勢・避妊後の体質に配慮したおすすめドッグフードを7つご紹介します。それぞれの特徴を比較しながら、愛犬にぴったりのフード選びの参考にしてください。
プロマネージ 避妊・去勢している犬用は、手術後に代謝が落ちやすく体重が増えがちな愛犬のために作られた総合栄養食です。低脂肪・低カロリー設計で、豊富な食物繊維が満腹感をサポート。
さらに尿石リスクに配慮したミネラルバランスで、健康的な体型維持と消化吸収を助けます。小粒タイプで食べやすく、日常の体重管理に悩む飼い主さんにも安心して選ばれているフードです。
モグワンは、チキンとサーモンをたっぷり使用した高たんぱく・グレインフリーのプレミアムドッグフードです。去勢・避妊後に太りやすくなる愛犬の体型維持を意識し、余計な添加物を使わず、低脂肪ながら必要な栄養素をしっかり補給できます。
野菜や果物、海藻などもバランス良く配合され、消化サポートや皮膚・被毛ケアにも配慮。素材の品質と嗜好性が高く、健康とおいしさを両立したフードを探している飼い主さんに人気です。
ロイヤルカナン ミニ ステアライズドは、小型犬の避妊・去勢後の体重管理を目的に設計された総合栄養食です。満腹感を得やすい特別な繊維ブレンドと、適切に抑えられた脂質・カロリーで、体型を維持しながら必要な栄養をしっかり補給できます。
さらに、皮膚と被毛の健康をサポートする栄養素や、消化吸収を考えたレシピも特徴。嗜好性が高く、去勢・避妊後の小型犬の健康維持とおいしさを両立したフードとして人気があります。
ヒルズ サイエンスダイエット アダルトライト チキン(1~6歳用)は、脂肪を抑えながらも必要なたんぱく質をしっかり補給できる成犬向けライトフードです。チキンを主原料にしており、消化にやさしいレシピで胃腸への負担を軽減。
1〜6歳と活動的な年齢を対象としており、カロリー過多になりがちな成犬の体重管理に向いています。小粒タイプで噛みやすく食べやすいのも特徴。肥満傾向が心配な飼い主さんにおすすめの一品です。
運動量の少ない犬や体質的に太りやすい犬に向いており、高たんぱく・低GI設計。放し飼い鶏肉を使用し、自然由来の栄養素が豊富に含まれています。
避妊・去勢後の犬に配慮した体重管理用の総合栄養食。とうもろこしやおから、セルロースなどの食物繊維をバランス良く配合し、満腹感と腸内環境の健康維持を両立。
DHA・EPA源として魚油も使用し、毎日の健康をサポートします。小分けパックで鮮度管理もしやすく、続けやすさにも優れたフードです。
避妊・去勢後の体型変化に配慮した、低脂肪・高たんぱく設計の体重管理フード。チキンを主原料とし、プロバイオティクスで消化をサポート。
筋肉維持に必要な栄養を効率よく摂れるうえ、腸内環境を整えるための食物繊維も配合。信頼される獣医師推薦ブランドで、健康的な体型維持に役立てられる商品です。
去勢や避妊をすると愛犬の体質や食事の管理に関して、さまざまな疑問が出てきます。ここでは、飼い主さんからよく寄せられる質問にやさしくお答えします。
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去勢・避妊後はすぐにフードを切り替えた方がいいですか?
はい、可能であれば手術後すぐのタイミングで切り替えるのがおすすめです。体の変化が始まる前に、カロリーや脂肪分が抑えられたフードに変えることで、体重の急増を防ぎやすくなります。
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去勢・避妊後はどのくらい太りやすくなりますか?
個体差はありますが、基礎代謝が約20%ほど落ちるとも言われています。今までと同じ食事量でも太ってしまう子が多いため、フードの見直しや運動量の調整が大切です。
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去勢・避妊後のフードは一生続けなければいけませんか?
必ずしも一生ではありません。年齢や体型に応じて、シニア用や療法食への切り替えも検討します。ただし、太りやすい体質は維持されることが多いため、低カロリー設計のフードを基本に考えるのが安心です。
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去勢・避妊後のフードはいつまで続ければいいですか?
一般的には術後6ヶ月〜1年ほどが目安ですが、太りやすい体質の犬はその後も継続して与えることが推奨されます。愛犬の体重や体型の変化を見ながら、通常フードへの切り替え時期を判断しましょう。
去勢・避妊手術は愛犬の将来を考えた大切な選択ですが、それに伴う体質の変化にも配慮が必要です。
手術後は食欲が増す傾向があるため、なるべく早い段階で体質に合ったフードに切り替えることが、太りにくく元気な体を保つカギとなります。
日々の食事が、愛犬の健康寿命を支える大切な要素であることを忘れずに、無理のない範囲で見直していきましょう。
去勢・避妊手術の費用や助成金、注意点については以下の記事で詳しく解説しています。
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