
犬が糖尿病と診断されたあと、「おやつはもう与えられないのでは?」と不安になる飼い主は少なくありません。ごほうびとして与えてきたおやつが、血糖値に悪影響を与えないか心配になる場面もあるでしょう。
一方で、完全にやめるべきなのか、量や選び方を工夫すれば続けられるのか迷うことも多いはずです。本記事では、犬の糖尿病でもおやつと上手に付き合うための考え方を、日常ケアの視点からわかりやすく整理します。
糖尿病の犬におやつを与える際は、「少しなら大丈夫」と思っていても判断に迷う場面が多くなります。なぜ糖尿病の犬ではおやつが問題になりやすいのか、その背景を整理しておくことで、無理のない付き合い方が見えてきます。
糖尿病の犬は、体内で血糖値を調整する働きがうまく機能しにくい状態にあります。そのため、少量のおやつであっても糖質の影響を受けやすく、血糖値が急に上がったり下がったりすることがあります。
特に間食として与えるおやつは、食事とのバランスが崩れやすく、血糖の安定を妨げる原因になりがちです。この点を理解せずに与えてしまうと、体調管理が難しくなる可能性があります。
おやつは犬とのコミュニケーションやごほうびとして便利ですが、毎日の習慣になると量や回数が増えやすい傾向があります。糖尿病の犬では、この「つい与えてしまう」積み重ねが、食事全体のカロリーや糖質過多につながることもあります。
また、飼い主が不安から特別扱いをしてしまい、おやつが増えるケースも少なくありません。だからこそ、感情だけで判断せず、冷静に向き合うことが大切です。
糖尿病の犬におやつを与える際は、「何を選ぶか」が特に重要になります。見た目や食いつきが良くても、血糖値に影響しやすいものを選んでしまうと、体調管理が難しくなることがあります。
避けたいおやつの特徴を把握しておくことで、判断に迷いにくくなります。
砂糖やはちみつ、糖蜜などが使われたおやつは、糖尿病の犬には向きません。少量でも血糖値が急に上がりやすく、安定した管理の妨げになる可能性があります。
また、「無添加」と書かれていても甘味の強い素材が使われていることもあるため、原材料表示を確認することが大切です。甘さを基準に選ぶのではなく、血糖への影響を考えて避ける意識が必要です。
クッキーやビスケット、パン状のおやつなど、穀類を主原料とした加工品は炭水化物量が多くなりがちです。これらは消化の過程で糖に変わりやすく、血糖値を乱す原因になることがあります。
見た目が小さくても糖質量が高い場合があるため、「少しだから大丈夫」と考えず、成分内容を意識して避けることが大切です。
飼い主が食べているおやつを少し分け与える行為は、糖尿病の犬にとってリスクが高くなります。人用のおやつには、砂糖や脂質、塩分が多く含まれていることが一般的で、犬の体には負担になりやすいです。
特に糖尿病の犬では、こうした習慣が血糖管理を難しくする原因になるため、人の食べ物は与えないという意識を徹底しましょう。
糖尿病の犬でも、条件を満たせば検討しやすいおやつはあります。重要なのは「これなら必ず安全」という断定ではなく、血糖値に配慮しやすい選択肢を知っておくことです。与える前提ではなく、あくまで判断材料として参考にしてください。
原材料が単一、または少数で構成されているおやつは、糖質量や内容を把握しやすい点がメリットです。余計な甘味料や穀類が使われていないものを選ぶことで、血糖値への影響を抑えやすくなります。
加工度が低い分、嗜好性は控えめな場合もありますが、糖尿病の犬には「食いつきの良さ」よりも「内容の分かりやすさ」を優先する意識が大切です。
野菜の中には、比較的糖質が低く、少量であれば検討しやすいものもあります。加熱してやわらかくする、細かく刻むなどの工夫をすることで、おやつ代わりとして使える場合もあります。
ただし、野菜であっても種類や量によっては血糖値に影響することがあるため、「野菜=安全」と考えず、少量から様子を見る姿勢が重要です。
主食として与えているフードを、1日の量の中から取り分けておやつ代わりに使う方法もあります。この方法であれば、新たに糖質を追加することなく、ごほうびとして活用できます。
特別なおやつを用意しなくても済むため、血糖管理の面では取り入れやすい選択肢といえるでしょう。量の調整がしやすい点もメリットです。
糖尿病の犬にとって、ごほうびは必ずしも「食べるもの」である必要はありません。おやつを控えたい場面でも、犬が満足感を得られる方法はいくつもあります。発想を少し変えることで、血糖管理に配慮しながら良好な関係を保つことができます。
声かけや撫でる行為、短い遊びの時間などは、犬にとって十分なごほうびになります。特に飼い主との関わりが好きな犬の場合、食べ物以上に喜びを感じることもあります。
おやつを使わずに褒める習慣を取り入れることで、「何かできたら食べ物がもらえる」という期待を減らし、自然なコミュニケーションを築きやすくなります。
糖尿病の犬にとって、満足感は必ずしも食べ物だけから得られるものではありません。
散歩のコースを少し変える、ブラッシングやマッサージの時間を丁寧に取る、落ち着ける寝床を整えるなど、日常の環境やケアを工夫することで心身の充足感につながります。
こうした積み重ねはストレスの軽減にも役立ち、おやつに頼らないごほうびとして取り入れやすい方法です。
糖尿病の犬におやつを与える際は、量や頻度、選び方について迷う場面が多くなります。飼い主が特に気になりやすいポイントを整理し、判断の目安となる考え方をまとめました。
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おやつは毎日与えても大丈夫ですか?
毎日必ず与える必要はありません。糖尿病の犬では、量や頻度が増えるほど血糖値への影響が出やすくなります。与える場合は回数を決め、食事全体の一部として考えることが大切です。習慣化せず、状況に応じて調整しましょう。
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低血糖が心配なときはどうすればいいですか?
元気がない、ふらつくなど普段と違う様子が見られる場合は、無理におやつで対処せず、かかりつけの獣医師に相談することが重要です。自己判断で与えると、かえって血糖管理が乱れる可能性があります。
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市販の「低糖質おやつ」は安全ですか?
低糖質と表示されていても、原材料や加工方法によって血糖値に影響する場合があります。表示だけで安心せず、糖質や穀類の使用有無を確認し、少量から様子を見る姿勢が大切です。
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おやつをまったく与えない方がいいのでしょうか?
必ずしも完全に禁止する必要はありませんが、与えるかどうかは犬の状態や生活リズムによって異なります。おやつにこだわらず、スキンシップや遊びなど別の方法で満足感を与える選択肢も検討すると安心です。
糖尿病の犬にとって、おやつは完全に禁止しなければならないものではありませんが、与え方には十分な配慮が必要です。
量や頻度を決めずに与えてしまうと、血糖値の変動につながりやすく、体調管理が難しくなることがあります。そのため、おやつは食事全体の一部として捉え、原材料や糖質を意識しながら慎重に選ぶことが大切です。
また、おやつに頼らず、スキンシップや遊び、日常ケアによって満足感を与える工夫も有効です。判断に迷うときや不安がある場合は、自己判断を避け、かかりつけの獣医師に相談しながら、その犬に合った付き合い方を見つけていきましょう。

こんにちは、愛犬ごはんノート編集部 minamiです。現在は柴犬のムギ(9歳)とザネ(7歳)と暮らしています。
ムギは子犬の頃から皮膚が弱くアレルギー性皮膚炎があり、ザネは内臓が少し繊細。日々の食事が体調に大きく影響するので、これまで20種類以上のドッグフードを試してきました。
成分や原材料について調べるのが趣味のようになり、自分なりに学んだことや、実際に愛犬に与えてきたフードの体験談をこのサイトでご紹介しています。
愛犬の健康に不安がある方や、どのフードを選べばいいか悩んでいる方にとって、少しでもヒントになればうれしいです。
運営者名:愛犬ごはんノート編集部 minami
愛犬の食事管理歴15年以上、20種以上のフード比較経験。
参照・取材方針:公的機関・学術資料を一次情報として優先し、体験談とは区別して解説します。
本記事は一般的情報であり、診断・治療の代替ではありません。医療判断は獣医師へ。