犬にNGな食べ物一覧|症状・応急処置と安全対策を解説

愛犬ごはんノート編集部
愛犬ごはんノート編集部

犬に与えてはいけない人間の食べ物を紹介するための警告イメージ画像

犬にとって安全そうに見える食べ物でも、実は中毒や臓器障害を引き起こす危険があります。誤って与えてしまうと、数時間で命に関わる症状が出ることも。


この記事では、危険な食材とその理由、症状、予防のための工夫を詳しく解説します。愛犬を守るために、正しい知識を身につけましょう。


なお、ドッグフードの基本や栄養バランスについて幅広く学びたい方は、愛犬ごはんノート|ドッグフード選びと健康サポートもぜひご覧ください。



犬に人間の食べ物を与える危険性

私たちが普段食べている食品には、犬の体にとって有害な成分が含まれている場合があります。同じ食材でも、人と犬では代謝の仕組みや許容量が大きく異なり、少量でも中毒や臓器障害を引き起こすことがあります。


まずは、この違いと危険性の背景を理解することが大切です。


犬と人間の代謝の違い


犬は一部の食品に含まれる成分を分解する酵素が少なく、体外へ排出する速度も遅い特徴があります。そのため、人間なら問題ない量でも体内に毒素が蓄積しやすく、肝臓や腎臓などの臓器に負担がかかります。


特にテオブロミンやキシリトールなどの成分は、微量でも深刻な中毒を引き起こすことが知られています。


「少しだけ」でも危険な理由


飼い主が「ほんの一口だから大丈夫」と与えた食べ物が、犬にとっては致命的な量となることがあります。犬の体重や年齢、健康状態によって影響は変わりますが、体が小さい犬ほどリスクは高まります


中毒症状は摂取後すぐに出るとは限らず、数時間から数日後に現れる場合もあるため、軽視は禁物です。

犬に与えてはいけない食べ物一覧

犬にとって有害な食材は意外と身近にあり、人間の食卓によく並ぶものも少なくありません。危険な成分や引き起こされる症状を知っておくことで、誤食を防ぎ、愛犬の健康を守る行動につながります。


以下に代表的な食材とその危険性を詳しくまとめました。


🍫 チョコレート・ココア(テオブロミン中毒)


チョコレートやココアにはテオブロミンが含まれ、犬はこれを分解する能力が極めて低いため、中枢神経や心臓に深刻な影響を与えます。


摂取後は落ち着きがなくなる、震え、嘔吐、下痢などの症状が現れ、重度ではけいれんや心不全を引き起こすこともあります。板チョコ一枚でも小型犬にとっては命に関わる危険があります。


🍇 ブドウ・レーズン(急性腎不全)


ブドウやレーズンは少量でも犬の腎臓に深刻なダメージを与える可能性があります。原因物質は特定されていませんが、食後数時間で嘔吐、下痢、無気力などの症状が出て、数日以内に急性腎不全を発症するケースもあります。


中にはごく少量でも命を落とす例があり、油断はできません。


【▶ 犬の腎不全と食事の関係について詳しく見る >>


🍬 キシリトール(低血糖・肝障害)


ガムやキャンディ、無糖ヨーグルトなどに使われるキシリトールは、犬の体内で急激なインスリン分泌を引き起こし、危険な低血糖を招きます。


摂取後30分以内に嘔吐やふらつきが現れ、重症化するとけいれん、昏睡、肝不全に至ることもあります。人間用のお菓子や歯磨きガムは絶対に与えないようにしましょう。


🧅 ネギ類(赤血球破壊による貧血)


玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、にんにくなどのネギ類には有機チオ硫酸化合物が含まれ、犬の赤血球を破壊します。数日かけて貧血が進行し、元気消失、食欲不振、尿の色の変化が見られることがあります。


加熱や加工をしても毒性は消えず、スープやソースに混ざっていても危険です。


☕ アルコール・カフェイン(神経系への影響)


アルコールは少量でも犬の中枢神経や呼吸器系を抑制し、ふらつきや呼吸困難、低体温を引き起こします。カフェインも同様に心臓や神経に作用し、不整脈やけいれんの原因となります。


コーヒー、紅茶、エナジードリンク、アルコール入り菓子など、日常の飲食物にも注意が必要です。


🌰 ナッツ類(マカダミア中毒など)


特にマカダミアナッツは犬に中毒症状を引き起こし、摂取後数時間で後ろ足のふらつきや筋力低下、嘔吐が現れます。他のナッツ類も高脂肪で膵炎や消化不良の原因になります。


塩分や味付けがされている市販のナッツはさらに危険性が高まります。


【▶ 犬に毎日おやつをあげてもいい?量とタイミングの正しい目安はこちら


🍖 その他加工食品・高塩分食品


ハム、ソーセージ、ベーコン、スナック菓子などの加工食品は、塩分や脂肪、保存料・着色料などの添加物が多く含まれています。これらは犬の腎臓や心臓、消化器官に負担をかけ、長期的に健康を損なう恐れがあります


さらに、香辛料や玉ねぎエキスが使われている商品は中毒の危険性が高く、少量でも危険です。人間用に味付けされた食品は与えず、必ず犬専用の安全なフードやおやつを選びましょう。

食べてしまったときの症状と応急処置

危険な食べ物を口にしてしまった場合、症状の出方や進行スピードは食材や量、犬の体格によって異なります。早期対応が命を守るカギになりますので、少しでも不安を感じたら迷わず行動しましょう。


🆘 すぐに動物病院へ行くべき症状


嘔吐や下痢、元気消失、ふらつき、けいれんなどの症状が見られる場合は、急を要する状態です。特に呼吸が浅い、心拍が異常に早い、歯ぐきの色が白っぽい、または紫色になるといった変化は危険信号です。


中毒症状は進行が早く、時間との勝負になるため、自己判断で様子を見ることは避け、すぐに動物病院を受診しましょう。


犬がチョコレートやブドウ、玉ねぎを食べた!どうする?

種類・量・食べた時間・犬の体重をメモし、すぐに動物病院へ連絡しましょう。
自己判断で吐かせず、包装や原材料表示があれば持参してください。


📋 自宅でできる観察と記録のポイント


症状が軽くても、犬の様子を細かく観察し、嘔吐や下痢の回数、元気の有無、歩き方、呼吸の状態などを記録しておきます。食べた時間、量、食材の種類を正確に把握し、診察時にすぐ伝えられるようにメモや写真で残すのが理想です。


記録は診断や治療方針の決定に役立ち、回復までの経過観察にも重要な情報となります。


📞 病院に伝えるべき情報(食べた時間・量など)


動物病院へ連絡する際は、食べた物の名前や成分、摂取量、摂取からの経過時間を正確に伝えます。犬の体重や年齢、既往症、普段の健康状態も重要な判断材料です。


可能であれば食品パッケージや原材料ラベルを持参すると、獣医師が含有成分を迅速に特定できます。情報が揃っていれば、治療の初動が早まり、愛犬の命を救える可能性が高まります。

安全な食生活のための予防策

犬が危険な食べ物を口にしないようにするには、日常生活の中での工夫と家族全員の意識共有が欠かせません。環境を整え、誤食のリスクを減らすことが最も効果的な予防策です。


キッチン・食卓での管理方法


調理中や食事中は犬が食材や料理に触れられないように、キッチンや食卓への立ち入りを防ぐ工夫をしましょう。ゴミ箱はふた付きやロック式を使い、食品をテーブルや床に放置しないことも大切です。


特に調理後すぐの食材や食べ残しは匂いが強く、犬の好奇心を刺激しやすいため注意が必要です。


家族・来客への注意喚起


犬を飼っていない人は、与えてはいけない食べ物の知識がないことも多いため、来客時には事前に説明することが大切です。家族間でも情報を共有し、「この食材は絶対にNG」というルールを決めておくと安心です。


特に子どもは好奇心からお菓子や食べ物を与えがちなので、危険性を分かりやすく伝える工夫をしましょう。


おやつ・トッピングの安全な選び方


犬用に販売されている商品でも、塩分や脂肪が高すぎる場合があります。成分表示を確認し、添加物の少ない自然素材のものを選びましょう。


野菜や果物を使う場合は、与えて良い食材を把握しておくことが大切です。


詳しくは【▶ 犬に野菜を与えても大丈夫?手作りごはんにおすすめの野菜とNG食材 >>】で安全な食材の知識を確認しておくと安心です。

危険食材に関するよくある質問

犬にとって危険な食べ物については、飼い主さんから日々さまざまな疑問が寄せられます。ここでは特によく聞かれる質問を取り上げ、わかりやすくお答えします。



(タップで回答)
チョコレートを一口食べてしまいました。大丈夫でしょうか?

チョコレートは中毒性が高いため、少量でも危険です。食べた量や時間をメモし、できるだけ早く動物病院に相談してください。



(タップで回答)
味見程度なら人間の食べ物をあげても問題ないですか?

味付けされた人間の食事には、犬にとって有害な塩分や香辛料が含まれていることがあるため、基本的に与えるべきではありません。



(タップで回答)
今まで食べても元気だったのに急に体調を崩しました。関係ある?

体調や年齢、蓄積によって中毒症状が突然出ることもあります。少しでも異変を感じたら、必ず動物病院に相談しましょう。

犬にとって危険な食べ物は、私たちの暮らしのすぐ近くにあります。しかし、飼い主が正しい知識を持ち、日常の中で注意を払えば、多くの事故は防げます。


家族や友人にも危険な食材を共有し、食卓やキッチンから誤食のきっかけをなくしましょう。もしも食べてしまった場合は、症状が出ていなくても早めに動物病院へ相談することが大切です。


日々の小さな配慮と迅速な対応が、愛犬の命と健康、そして笑顔を長く守ることにつながります。

まとめ|「少しだけ」が命取りになることも

人間の食べ物は、私たちにとっては安全でおいしいものでも、犬にとっては中毒や臓器障害を引き起こす危険なものが多く存在します。


「少しだけなら大丈夫かな」「前に食べても平気だったから」と思って与えてしまうのは、大きなリスクを伴う行動です。


特にチョコレートやキシリトール、ブドウなどは、ほんの少量でも命に関わる可能性がある危険食材。また、健康に良さそうな野菜や発酵食品も、犬の体質には合わない場合があることを忘れないようにしましょう。


大切なのは、「人間に良い=犬にも良い」と思い込まず、犬の体に合った正しい知識を持って食材を選ぶことです。万が一、危険な食材を食べてしまった場合には、迷わず獣医師に相談する判断力も愛犬の命を守る力になります。