老犬が深夜や早朝に吠える原因と対策

「元々無駄吠えはほとんどしなかったのに急に吠えるようになった」「夜中・早朝など決まった時間に吠え続けるようになった」など、愛犬の吠え方で悩んでいる飼い主さんは多いと思います。

 

今、愛犬は何歳ですか?もし、7歳以上の老犬であれば、吠え方の変化は老化によるものかもしれません。老化による吠え癖は、飼い主さんの工夫次第で改善させることが可能です。

 


老化による無駄吠えの原因・改善方法

老犬が夜中や早朝に吠える原因とその対策をご紹介します。

 

老化による気持ちの変化

犬は年をとると甘えたり寂しがり屋になったりすることが多くなります。視力や聴覚の衰えで不安感が増すことも。特に深夜や朝方に鳴く場合に該当し、目を覚ました時に飼い主がいない寂しさによるものだといわれています。

 

深夜・早朝に愛犬が吠えるたびにスキンシップをとるという方法もありますが、飼い主さんへの負担を考えると、同じ部屋で寝て寂しさを紛らわせてあげる方が現実的です。

 

頻尿気味になっている

老化によりトイレが近くなっていると、散歩を要求するために吠える回数が増えます。生理現象ですので、欲求を達成するまで鳴き続けます。

 

特に、子犬のころから散歩の時だけおしっこをするような習慣をつけられた犬に多く見られる症状です。1日に散歩の回数を増やすのも効果的ですが、飼い主さんが病気になると対応できないので、散歩以外でもおしっこをできるように変えていくほうが良いと思います。

 

散歩意外でもオシッコをさせる方法
散歩中のおしっこの時に決まった掛け声をかけ続け、屋内でもトイレの時間かなというときに同じ掛け声をかけるとうまくいくことがあります。
屋内でおしっこが出た時は直後に大げさにほめるようにしてあげてください。
老犬なのでしつけ直しは大変ですが、飼い主さんの根気があれば変えることが可能です。

 

昼に寝すぎて体内時計がずれている

年を取り体を動かすことが減って日中ずっと寝ていると夜の睡眠が浅くなります。飼い主さんが昼間も対応できるときに限られますが、散歩や日光に当てる時間を増やしたりして夜ぐっすり眠れるようにサポートしてあげましょう。

 

夜明けがとにかく気になっている

夜が明るくなって周りが見えるようになると吠えだすことがあります。原因は、遠くから音がする、散歩に連れていってもらえると勘違いするなど様々。

 

この場合には、犬小屋やケージに毛布や厚手の布などをかけて夜明けを遅らせる方法が効果的です

 

飼育環境が変わったことによるストレス

老犬に限ったことではありませんが、「新しいドッグフードが合わない」「引っ越した」など環境が変わるとストレスになり無駄吠えが増えることがあります。

 

フードを食べやすいものに変えたり、新しい土地に早く慣れさせるなどワンちゃんのストレスが少しでも減るように対策を取りましょう。

 

認知症(痴ほう症)になっている

犬も人間と同じように認知症になることが分かっています。症状は様々ですが夜中から明け方に吠え続けるというのは、痴呆症の一例だとされています。

 

痴呆症の場合は、7歳というよりはもっと高齢犬(13歳以上)に多いといわれています。早期発見ほど症状を遅らせたり改善させたりできるので、気付いたらすぐに動物病院で診てもらいましょう。

 

老化による病気が原因になっている

老化による内臓や関節の疾患で鳴いている可能性もあります。「痛みを和らげるために背中を丸めて行動している」「ウンチの状態が変わってきた」「どんどん痩せてきた」など違和感があれば獣医に相談してください。

 

咳のような吠え方をする場合、心臓病にかかっている可能性も考えられます。心臓病の具体的な症状については、「犬の心臓病の症状とドッグフード」にまとめていますので気になる方は参考にしてください。

深夜・早朝吠えを改善させる方法【口コミ】

飼い主さんのちょっとした工夫で早朝吠えがなくなったというエピソードがあるのでご紹介します。特に病気がなく吠える原因がわからない場合に参考になると思います。

 

柴犬10歳の飼い主

柴犬10歳の飼い主

 

10歳になる老犬がいますが、なぜか朝4時ごろ急に鳴くようになりました。原因がわからず「静かにしなさい」と注意するだけでしたが、朝の散歩をやめ夕方の散歩に時間をかけるようにしたら早朝吠えが一切なくなりました。理由はいまだにわかりませんが、家族全員ほっとしています。

 

ラブラドール14歳の飼い主

ラブラドール14歳の飼い主

 

うちは、今まで散歩担当だった夫が単身赴任してから吠えるようになりました。今までと散歩の時間や回数は変えてないので、多分私は役不足なのでしょう(泣)友人のアドバイスで、夜寝る前におしっこさせるようにすると朝5時吠えが7時吠えに改善しました。根本的な解決になっていませんが、以前より楽になりました。

 

雑種13歳の飼い主

雑種13歳の飼い主

 

今年に入ってから愛犬の夜鳴きがひどくなり、早朝3時過ぎに散歩してあげることも。私も仕事がありきついのでいろいろ調べるとラジオが効果的と書いてあったので昼間3時間おきにタイマーを使い試したら無駄吠えがなくなりました。費用もほとんどかからないのでおすすめです。

 

シーズー15歳の飼い主

シーズー15歳の飼い主

 

今まで鳴かなかった時間帯に吠えるのようになったので、認知症を疑い病院で診てもらいました。幸い認知症ではなかったのですが、その他の病気も見つからず原因は不明。散歩の時間を短くし回数を増やし、食事も4~5回に分けたら吠えることが少なくなりました。飼い主の負担は増えますが、残り短い時間を大切に過ごしたいと思っています。

 

老犬が深夜に吠えるのは、認知症、痛み、感覚の衰え、トイレ問題、不安、空腹、外部刺激など、さまざまな原因が考えられます。愛犬の行動をよく観察し、その背景にあるニーズを理解することで、適切な対処が可能です。

 

老犬との暮らしは大変な面もありますが、彼らが快適に過ごせるようサポートしてあげれば、穏やかな夜を取り戻せるはずです。もし悩みが深い場合は、迷わず獣医師や行動の専門家に相談してみてくださいね。