犬のレッグ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症)とは?原因・治療・予防まで解説

愛犬ごはんノート編集部
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レッグペルテス病の症状と治療法

レッグ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症)は、特にトイプードルやミニチュア・ピンシャーなどの小型犬に多く見られる、股関節の骨が壊死してしまう病気です。


歩き方がおかしい、片足を浮かせているといった初期症状から始まり、進行すると痛みや歩行困難が強くなります。原因は明確ではないものの、遺伝や発育異常が関与していると考えられており、早期発見と適切な治療が重要です。


この記事では、レッグ・ペルテス病の症状や原因、治療法、再発や後遺症の予防まで、飼い主さんが知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。



レッグ・ペルテス病とはどんな病気?

小型犬に多く見られるレッグ・ペルテス病は、大腿骨頭が壊死して関節の形が崩れてしまう疾患です。骨と関節の成長に関わるため、特に成長期の犬に注意が必要です。


股関節のトラブルとしては比較的まれなものですが、見逃すと生活に支障をきたすこともあります。


大腿骨頭壊死症の正式名称と仕組み


レッグ・ペルテス病の正式名称は「大腿骨頭壊死症」で、大腿骨の先端(骨頭)への血流が不足し、骨が壊死して変形する病気です。


骨頭が潰れると股関節に炎症や痛みが生じ、歩行に異常が出ます。病気は片足に起こることが多く、早期の診断と治療が必要です。


トイプードルなど小型犬に多い理由とは?


レッグ・ペルテス病はトイプードル、ミニチュア・ピンシャー、ヨークシャーテリアなどの超小型犬に多く見られます。


遺伝的な体質や骨の発育が関係しているとされ、特に成長期(生後5〜12か月)のオス犬に多く発症します。股関節への負担がかかりやすい体型も要因のひとつと考えられています。


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症状や気づきやすいサイン

レッグ・ペルテス病は、初期段階では軽い違和感程度に見えることもあり、見逃されやすい傾向があります。進行すると歩行に大きな影響が出るため、日頃から足の動きや様子を注意深く観察しておくことが大切です。


歩き方の異常や足の痛み


レッグ・ペルテス病の初期症状として最も多いのは、片足をかばうような歩き方やスキップのような動きです。足を地面につけたがらなかったり、急にびっこを引いたりする様子が見られることもあります。


痛みが強くなると、触れられるのを嫌がるようになったり、安静を好むようになることもあるため注意が必要です。


進行するとどうなる?後遺症の可能性も


症状が進行すると大腿骨頭の変形が進み、股関節の動きに大きな制限が生じます。歩行困難になるだけでなく、骨の異常な形状によって関節炎を引き起こし、慢性的な痛みや後遺症が残るケースもあります


後遺症を防ぐためには、できるだけ早い段階での治療と、その後の適切なリハビリが欠かせません。

原因と発症のメカニズム

レッグ・ペルテス病の発症原因ははっきりと解明されていませんが、いくつかの要因が重なって起こると考えられています。特に遺伝的な素因や成長期の骨の発達異常が大きく関与しており、体質や飼育環境が影響する場合もあります。


先天性や遺伝の関与はある?


この病気は特定の犬種に多く見られることから、先天的な体質や遺伝的素因が関係していると考えられています。特にトイプードルやミニチュア・ピンシャーなどでは、発症リスクが高いことが知られています。


両親犬の病歴を確認し、繁殖時に注意が払われているブリーダーから迎えることが、予防の一助になることもあります。


発症しやすい年齢や環境要因


レッグ・ペルテス病は、生後5〜12か月頃の成長期の犬に多く見られる病気です。骨の発育が活発な時期に、大腿骨頭への血流が何らかの理由で阻害されることが原因とされています


また、過度な運動や滑りやすい床などの生活環境も、発症を悪化させる可能性があるため注意が必要です。

治療法と手術の流れ

レッグ・ペルテス病は進行性の疾患であり、多くの場合は外科的な処置が必要とされます。症状の程度によっては保存療法が選ばれることもありますが、痛みの改善や歩行機能の回復を考えると、早期の手術が推奨されるケースが一般的です。


手術の方法と成功率・費用目安


代表的な手術方法は「大腿骨頭切除術」で、壊死した骨頭を取り除き、股関節の痛みを軽減させます。犬の体重や体格にもよりますが、小型犬ではこの手術によって日常生活に支障のない程度まで回復することが多いです


費用は動物病院や地域によって差がありますが、10万〜30万円程度が一般的な目安です。


手術後のリハビリと経過観察


手術後は数週間から数ヶ月にわたるリハビリが必要となります。軽い散歩から始め、徐々に筋力を回復させていくことが重要です。


関節の柔軟性を保ち、再発や別の脚への負担を防ぐためにも、獣医師の指導に基づいたケアを行いましょう。定期的な診察で経過を確認することも大切です。


手術しない選択はできるのか?


症状が非常に軽い場合や、年齢・持病の関係で麻酔リスクが高い場合などには、手術をせずに保存療法を選ぶこともあります。安静や鎮痛剤の投与、体重管理などで痛みをコントロールしながら経過を観察します。


ただし、根本的な治療にはならないため、多くの場合は改善が見込めず、長期的に不自由が残る可能性もある点に留意が必要です。

再発や後遺症のリスクと予防法

レッグ・ペルテス病は手術によって改善が見込める一方で、術後のリハビリ不足や生活環境によって後遺症が残ることもあります。再発を防ぎ、できるだけ健やかな日常を取り戻すには、退院後のケアが非常に重要です。


再発の可能性と術後の注意点


基本的にレッグ・ペルテス病は同じ脚で再発することはありませんが、術後にバランスを崩してもう片方の脚に負担がかかるケースはあります。


リハビリを適切に行い、体重をしっかり管理することで、関節への余計な負担を減らすことができます。滑りやすい床や段差を避けるといった環境の見直しも、再発防止には欠かせません。


リハビリ・散歩・生活環境の工夫


術後は急な運動を避け、散歩も段階的に時間を延ばしていくことが大切です。また、柔らかすぎるベッドやツルツルした床は関節への負担となるため、滑り止めマットや適度な硬さの寝具を選びましょう。


似たような症状を持つ膝蓋骨脱臼(パテラ)との混同も多く、症状や原因の違いを正しく理解することが大切です。
→ 膝蓋骨脱臼(パテラ)の症状と治療法について詳しくはこちら

食事と体重管理のポイント

レッグ・ペルテス病の予防や術後ケアでは、適切な栄養管理と体重コントロールが欠かせません。関節や骨の健康をサポートする成分を取り入れつつ、太りすぎによる負担を避けることが重要です。


関節の負担を減らす栄養とは?


関節の健康維持には、グルコサミンやコンドロイチン、オメガ3脂肪酸などの栄養素が有効です。これらは関節の炎症を抑え、滑らかな動きをサポートする効果が期待されます。


また、ビタミンDやカルシウムも骨の強化に役立つため、バランスの良い食事で補うことが大切です。


高たんぱく・低脂肪フードの選び方


術後のリハビリや筋力維持のためには、質の良いたんぱく質を多く含んだフードがおすすめです。脂肪分を抑えることで、肥満による関節への負担を軽減できます。


市販の高たんぱく・低脂肪フードを選ぶ際は、原材料の肉の比率や不要な添加物の有無をチェックし、安心できるブランドを選びましょう。

レッグ・ペルテス病に関するよくある質問


(タップで回答)
レッグ・ペルテス病は他の関節疾患とどう見分けますか?

膝蓋骨脱臼や股関節形成不全と症状が似ており、歩き方だけでは判断が難しい場合があります。レントゲンやCT検査によって骨頭の壊死や変形を確認することで、正確な診断が可能になります。



(タップで回答)
レッグ・ペルテス病は放置するとどうなりますか?

放置すれば股関節の変形が進行し、強い痛みや歩行困難につながります。最終的には慢性的な関節炎を引き起こし、日常生活に大きな支障が出るため、放置せず早期の対応が必要です。



(タップで回答)
どんな床材がレッグ・ペルテス病の犬に適していますか?

フローリングのような滑りやすい床は避け、滑り止め効果のあるマットやカーペットを敷くのが望ましいです。関節への負担を軽減し、術後のリハビリや転倒防止にもつながります。

愛犬の歩き方に異変を感じたら

レッグ・ペルテス病は、成長期の小型犬に突然あらわれる股関節の病気です。歩き方の違和感や足を浮かせる動きが見られた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。


進行してからの対応では後遺症が残ることもあるため、違和感を覚えた段階での判断が大切です。手術によって症状の改善は見込めますが、術後のリハビリや生活環境の見直しも、回復を支える大事な要素となります。


食事管理や適度な運動、安心して歩ける住環境を整えてあげることで、愛犬の快適な毎日を取り戻すことができます。