
「後ろ足を上げてスキップしている」「最近、散歩ですぐに座り込む」
そんな異変を感じて動物病院へ行くと、告げられたのは「レッグ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症)」という聞き慣れない病名。
「手術が必要です」と言われると、「骨を切って本当に歩けるようになるの?」「一生歩けなくなったらどうしよう」と、目の前が真っ暗になってしまいますよね。
でも、安心してください。レッグ・ペルテス病は、適切な治療と「飼い主さんのホームケア」があれば、また以前のように元気に走り回れるようになる病気です。
治療の成功のカギを握るのは、獣医さんの手術だけではありません。術後の「リハビリ」と、新しい足を支えるための「筋肉を作る食事」が、愛犬の未来を大きく左右します。
この記事では、手術への不安を解消するための基礎知識から、自宅でできるリハビリのコツ、そして回復期に最適な食事管理まで、飼い主さんが今日からできることを分かりやすくまとめました。
まずは敵を知ることから始めましょう。なぜ愛犬が足を痛がっているのか、その仕組みを理解することで、これからのケアの目的が明確になります。
レッグ・ペルテス病は、太ももの骨の先端(骨頭)へ行く血流が何らかの原因で途絶え、骨が壊死してしまう病気です。壊死して脆くなった骨が体重で潰れることで、股関節に激しい痛みが生じます。
特にトイプードル、ヨークシャーテリア、ポメラニアンなどの小型犬の成長期(1歳未満)に多く発症するのが特徴です。
この病気で最も怖いのは、痛みのあまり足を地面に着かなくなり、足の筋肉がどんどん痩せ細ってしまうことです。
筋肉が落ちてしまうと、いざ治療をしても「歩くためのエンジン」がない状態になり、リハビリに長い時間がかかってしまいます。
「様子を見よう」と先延ばしにするよりも、筋肉が残っているうちに治療へ踏み切ることが、早期回復への近道となります。
「骨頭を切除する」という手術内容を聞くと、恐ろしく感じるかもしれません。しかし、これは小型犬にとって非常に実績のある一般的な治療法です。
レッグ・ペルテス病の主な手術(大腿骨頭切除術:FHO)は、痛みの原因となっている「壊死した骨頭」を取り除く手術です。
「関節がなくなって大丈夫?」と心配になりますが、切除した部分の周りに繊維組織が集まり、それがクッションとなって「偽関節(ぎかんせつ)」という新しい支えを作ります。
そして何より、周りの「筋肉」が関節の代わりとなって足を支えることで、痛みなく歩けるようになるのです。つまり、この手術のゴールは「筋肉で支える新しい足を手に入れること」なのです。
手術にかかる費用は、入院期間や地域によって異なりますが、一般的な目安を知っておくといざという時に慌てずに済みます。
| 項目 | 目安費用 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 初診・画像検査 | 1〜5万円前後 | レントゲンやCTなどを行う場合 |
| 手術(FHOの目安) | 15〜40万円前後 | 体格や入院日数で増減 |
| 術後通院・リハビリ | 数千〜数万円/回 × 回数 | 内容・頻度で変動 |
手術が無事に終わったら、ここからは飼い主さんの出番です。病院任せにするのではなく、自宅でのケアが回復スピードを劇的に変えます。
術後すぐは足を着くのを怖がることがあります。獣医師の許可が出たら、以下のリハビリを少しずつ取り入れてみましょう。
術後は片足立ちになる瞬間が増えるため、バランスを崩しやすくなります。フローリングの床は関節の大敵です。
必ず滑り止めマットやカーペットを敷き詰め、踏ん張りが効く環境を整えてあげてください。これは、手術をしていない「反対側の足」を守るためにも必須の対策です。
手術をした愛犬が再び元気に走り回るためには、なくなった骨の代わりとなる「強靭な筋肉」が必要です。リハビリの効果を最大化するために、毎日の食事も「筋肉をつけるためのメニュー」に切り替えましょう。
ここでは、レッグ・ペルテスのリハビリや予後管理に最適な3つのフードを、それぞれの強みに合わせてご紹介します。

チキンをたっぷり使用し、タンパク質29%以上を実現した高栄養フードです。

新鮮なチキンとサーモンをバランスよく配合した、食いつき抜群のフードです。

レッグ・ペルテスになりやすい小型犬の体質に合わせて、粒の大きさから成分まで設計されています。
💡どれを選べばいい?
・筋肉をしっかりつけて、早く歩けるようになりたいなら ➡ カナガン
・術後の食いつきや、痛みのケアを優先したいなら ➡ モグワン
・再発防止も含めて、両足を優しく守りたいなら ➡ ミシュワン
愛犬の今の状態に合わせて選んであげてくださいね。
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手術をしないで治る確率はありますか?
残念ながら、壊死した骨が自然に元に戻ることはありません。症状がごく軽度であれば、痛み止めと安静で温存(保存療法)することもありますが、痛みが続く場合は筋肉が落ちてしまう前に手術を選択することが、結果的に早い回復に繋がることが多いです。
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術後、いつから散歩に行けますか
個体差はありますが、抜糸が終わり、獣医師の許可が出れば(術後1〜2週間程度)、短い距離から再開できることが多いです。最初は排泄だけで済ませ、徐々に距離を伸ばしてリハビリへと移行していきます。
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遺伝する病気ですか?
はい、遺伝的素因が強いと考えられています。そのため、レッグ・ペルテス病を発症した犬は、その遺伝子を次世代に残さないよう、繁殖には使わないことが推奨されます。
レッグ・ペルテス病の宣告はショックだったと思いますが、この病気は「治る病気」です。
手術で痛みの原因さえ取り除いてしまえば、あとは愛犬自身の回復力と、飼い主さんのサポートで、また元気に走り回れる日が必ず来ます。
「焦らず、筋肉を育てる」
この合言葉を胸に、リハビリと日々の食事管理を続けていきましょう。数ヶ月後、痛みのない足で嬉しそうに駆け寄ってくる愛犬の姿をイメージして、今日からできる一歩を踏み出してください。
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足のトラブルで似ている「膝蓋骨脱臼(パテラ)」との違いや、関節ケアの詳細は以下の記事でも解説しています。
➡ 犬のパテラ「グレード1」は手術が必要?悪化を防ぐケアと知っておきたい費用の目安

こんにちは、愛犬ごはんノート編集部 minamiです。現在は柴犬のムギ(9歳)とザネ(7歳)と暮らしています。
ムギは子犬の頃から皮膚が弱くアレルギー性皮膚炎があり、ザネは内臓が少し繊細。日々の食事が体調に大きく影響するので、これまで20種類以上のドッグフードを試してきました。
成分や原材料について調べるのが趣味のようになり、自分なりに学んだことや、実際に愛犬に与えてきたフードの体験談をこのサイトでご紹介しています。
愛犬の健康に不安がある方や、どのフードを選べばいいか悩んでいる方にとって、少しでもヒントになればうれしいです。
運営者名:愛犬ごはんノート編集部 minami
愛犬の食事管理歴15年以上、20種以上のフード比較経験。
参照・取材方針:公的機関・学術資料を一次情報として優先し、体験談とは区別して解説します。
本記事は一般的情報であり、診断・治療の代替ではありません。医療判断は獣医師へ。