老犬や子犬のためのドッグフードの砕き方・ふやかし方ガイド

「簡単にできるドッグフードのふやかし方・砕き方」を紹介するイメージ画像

年齢や体質の変化によって、ドッグフードをそのまま食べにくくなる犬は少なくありません。

 

とくに老犬や子犬、歯が弱い子には、噛みにくさや飲み込みにくさが原因で食欲が落ちてしまうことも。そんなときに役立つのが、ドッグフードを「砕く」または「ふやかす」工夫です。

 

このページでは、道具を使った砕き方や、お湯を使ったふやかし方、注意点や便利な小粒フードの選び方まで、愛犬の食事をサポートするための情報をわかりやすくまとめました。

 


砕いて食べやすくする方法

ドッグフードが硬すぎて食べにくいと感じる犬には、砕いてあげることで食べやすさが大きく変わります。ここでは、自宅でも簡単にできる砕き方のコツや、便利なアイテムを使った方法をご紹介します。

 

包丁やクラッシャーで簡単に砕く

 

ドライフードは水分量が少なく硬いものが多いため、そのままだと小型犬や噛む力の弱い犬には食べづらいことがあります。そんなときは、包丁で粒をザクザクとカットしたり、ジップロックに入れて木槌などで軽く叩くと手軽に砕けます

 

飛び散りを防ぐには袋の中で作業するのがおすすめです。また、すり鉢と麺棒を使って潰す方法も、細かく砕きたいときに便利です。最近では、ペット用のフードクラッシャーも販売されており、手を汚さずに作業できるので人気があります。

 

フードプロセッサーやミルで粉末状にする

 

もっと細かくしたいときや、一度に多くの量を砕きたい場合には、フードプロセッサーやミルミキサーが活躍します。数秒で粉末状になるため時短にもなりますが、粉が細かすぎると犬がむせたり、口のまわりが汚れやすくなる点には注意が必要です。

 

粉状にしたあとは水分を加えて練って団子状にしたり、トッピングとして使うと食べやすくなります。家庭用ミルがない場合でも、安価なミニミキサーなどで代用できるので、ひとつ持っておくと便利です。

 

 

一度に砕く量が多い場合は、強度が強く長持ちしやすい業務用ミルミキサーがおすすめです。

ふやかして食べやすくする方法

ドッグフードをふやかす方法は、シニア犬や子犬、消化が気になる子にもやさしい対処法です。ここでは、お湯の温度や時間など、ふやかすときのポイントと注意点をわかりやすく解説します。

 

ふやかす時の温度と時間の目安

 

ドッグフードをふやかす際に適したお湯の温度は、30~40度程度のぬるま湯が理想です。熱湯を使うと栄養素が壊れてしまうおそれがあるため、手で触れて「ほんのり温かい」と感じる程度にとどめましょう。

 

ふやけるまでの時間はフードの種類によって異なりますが、一般的には10〜15分ほどが目安です。硬いフードの場合は、砕いてからふやかすと時短になります。

 

ふやかすことで香りも立ちやすくなり、食欲を刺激する効果も期待できます。ふやかしたお湯には栄養分が溶け出しているので、できるだけ一緒に与えるのがおすすめです。

 

電子レンジの使用はNG?メリットと注意点

 

忙しいときなどには、ふやかす際に電子レンジを使いたくなることもあります。結論から言えば、短時間で加熱する程度であれば使用してもOKです。ただし、加熱ムラができやすく、内部が熱すぎてしまう可能性があるため、温度には十分注意してください。

 

また、「電磁波がよくない」といった意見も一部にはありますが、科学的な根拠は少ないため、安全に配慮したうえでの利用であれば大きな問題はないと考えられています。

 

電子レンジで加熱する場合も、途中でよくかき混ぜて、全体が均一にぬるま湯状態になるように調整しましょう。

砕かなくても食べやすいフードの選び方

小粒のドッグフード

毎回フードを砕いたりふやかしたりするのは、飼い主さんにとって大きな手間になることも。そんなときは、最初から粒が小さくて食べやすいドッグフードを選ぶのもおすすめです。ここでは、手間なく食べやすさをサポートできるフードをご紹介します。

 

小粒で砕きやすいカナガン

カナガン

 

粒の大きさが気になる犬には、「カナガンドッグフード」のような小粒タイプでやわらかめの設計のフードが向いています。

 

カナガンの粒は直径約1cmと小さめで、真ん中に穴が空いているため、歯が弱い子や口が小さい犬でも噛みやすいのが特長です。万が一それでも食べづらい場合は、簡単に手で割ることもでき、砕きやすさも抜群です。

 

グレインフリーでお肉の配合率も高く、食いつきの良さにも定評があります。毎日の給餌が大変だと感じたら、こうした小粒タイプのフードに切り替えるのも一つの方法です。

 

 

他にもおすすめの小粒フード

 

カナガン以外にも、小型犬やシニア犬向けに設計された小粒のドッグフードは数多くあります。たとえば、「このこのごはん」や「モグワン」などは、粒のサイズが小さく、消化の良さも考えられたレシピです。

 

どのフードが合うかは犬の年齢や体質によって異なるため、数種類を比較しながら選んでみるのもよいでしょう。詳しい比較は、以下のページで紹介しています。

 

小粒ドッグフードおすすめ5選はこちら


よくある質問と注意点


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ドッグフードを砕くと栄養は変わりますか?

砕くこと自体で栄養が失われることは基本的にありません。ただし、粉末状にして長時間放置すると酸化が進みやすくなるため、できるだけ早く与えるのが理想的です。香りや食感が変わる場合もあるので、食べ残しには注意しましょう。

 


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ふやかしたフードは保存できますか?

ふやかしたフードは時間が経つと雑菌が繁殖しやすくなります。作り置きは避け、その都度食べる分だけ準備するのが安全です。どうしても残った場合は冷蔵保存し、数時間以内に与えるようにしましょう。

 


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硬いフードを嫌がるのは病気のサインですか?

可能性はあります。急に硬いフードを嫌がるようになった場合、歯の痛みや口腔内のトラブル、食欲低下のサインかもしれません。普段と様子が違うと感じたら、早めに動物病院で診てもらいましょう。

毎日を快適にする工夫を

ドッグフードが硬すぎて食べづらそうにしている時は、砕いたりふやかしたりするひと工夫で、愛犬の負担をぐっと減らすことができます。

 

包丁やクラッシャーで手軽に砕いたり、ぬるま湯でふやかして柔らかくしてあげることで、食いつきや消化のサポートにもつながります。

 

また、こうした作業が毎日負担になるようであれば、最初から小粒で食べやすいドッグフードに切り替えるのもおすすめです。愛犬の年齢や体質に合った方法で、無理なくおいしくごはんを楽しめるよう、できる工夫から始めてみましょう。