「口ひげ」という意味のシュナウツァー(ドイツ語)が名前の由来であるミニチュアシュナウザー。日本やアメリカではテリア・グループとして分類されています。
この記事では、ミニチュアシュナウザーの歴史や性格、かかりやすい病気などについて解説します。
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犬種 | ミニチュア・シュナウザー |
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原産国 | ドイツ |
体重 | 5~8kg |
寿命 | 12~14歳 |
ミニチュアシュナウザーは、その特徴的な外見で多くの人を魅了する犬種です。 まず、四角い体型と筋肉質な体つきが印象的で、コンパクトでありながら非常にバランスのとれた姿をしています。
被毛はダブルコートで、粗めのアウターコートと柔らかいアンダーコートが組み合わさり、手触りも独特です。毛色はソルト&ペッパー、ブラック&シルバー、ピュアブラックなどがあります。
顔立ちは伸びた眉毛と豊かなひげが特徴で、この独特の表情がシュナウザーの賢さと個性を表しています。目は深い茶色で、知られていて愛らしい輝きを放ち、耳は自然な垂れ耳の状態や立ち耳の状態で見られることもあります。
ミニチュアシュナウザーの歴史は、19世紀後半のドイツにその起源を持ちます。 農村地帯で家畜や家を守るために使われていたシュナウザーという中型犬を、小型化して作られたのがミニチュアシュナウザーです。
この小型化には、スタンダードシュナウザーとアーフェンピンシャー、プードルなどが交配に使われたと考えられています。 当時の農家にとって、ミニチュアシュナウザーは優秀なネズミ捕り犬であり、働き者のコンパニオンでもありました。
家庭犬としても優れた性格を持ち、見た目の愛らしさ(特にその特徴的な眉毛と口ひげのような毛並み)は、この犬種のシンボルとなり、多くの人々に親しまれています。
第二次世界大戦後には、ドイツ国内だけでなくアメリカをはじめとする世界各地で人気が広がり、現在では家庭犬としてだけでなく、ドッグスポーツやセラピードッグとしても活躍する多才な犬として知られています。
ミニチュアシュナウザーの性格は、賢く前向きで愛情深い一方、少し頑固な面も持つという特徴があります。
飼い主や家族については深い愛情を示し、常にそばにいたいと感じることが多いですが、当初作業犬として育てられた歴史から、独立心が強く、時には頑固になることもあります。
しつけやトレーニングについては、非常に知能が高いことから楽しんで続けられる傾向があります。たまに、集中力を欠いてしまうこともありますが根気強く続けてあげるようにしましょう。
当初作業県として育てられた歴史から独立心が強く頑固な性格を出すこともありますが、総合的には、ミニチュアシュナウザーは、明るくエネルギッシュで家族と過ごす時間を大切にする魅力的な性格の犬種だといえます。
ミニチュアシュナウザーのブラッシングは週に2~3回行うのが理想的です。 まずはスリッカーブラシを使って被毛の表面に付着した汚れや毛玉をほぐし、その後、コームを使用して被毛全体を丁寧に毛の流れを整えます。
特に足回りや胸元、耳の裏は毛玉ができやすいため、優しく念入りにブラッシングをしてください。抜け毛が多い時期などは、適切な抜け毛取り用のブラシを活用すると効果的です。
一方、シャンプーは1ヶ月に1回程度が適切です。ミニチュアシュナウザーは皮膚が敏感な個体が多く、頻繁にシャンプーをしすぎると皮膚の天然の油分が失われやすい特徴があります。
外で長く遊んで乾燥が気になる場合や皮膚のトラブルがある場合は、獣医師の指導のもとで調整してください。
ミニチュアシュナウザーは、人間でいう「ニキビ」に近いシュナウザーコメド症候群という皮膚疾患にかかりすいとされています。
この病気は、毛穴(毛包)の角化異常が原因で発症し、毛穴が詰まることで黒い点や吹き出物のような症状が背中を中心に発生します。
その他、膵外分泌不全症もミニチュアシュナウザーがかかりやすいといわれる病気の一つです。これは膵臓の酵素分泌不足により、食べ物を消化する能力が低下する病気です。
また、尿路結石や糖尿病などの代謝関連の病気も発症しやすいため、定期的なな健康診断や食事管理が大切になります。
シュナウザーコメド症候群、高脂血症、洞不全症候群、膵外分泌不全症、急性膵炎、尿路結石、胆嚢粘液嚢腫、胆石症、糖尿病、食物アレルギー、外耳炎、乾性角結膜炎、フォンビレブランド病など。
ミニチュアシュナウザーが健康に過ごすために必要な栄養素と、それを含むおすすめのドッグフードをご紹介します。
シュナウザーは尿路結石にかかりやすいため、塩分が控えめで、マグネシウム、リン、カルシウムなどのミネラルバランスが調整されたフードを選ぶと良いでしょう。十分な水分摂取を取り入れるために、ドライフードだけでなくウェットフードを併用するのも効果的です。
シュナウザーコメド症候群などの皮膚トラブルを予防・管理するために、オメガ3脂肪酸(DHA、EPA)やオメガ6脂肪酸を含むフードを選ぶのが理想的です。
皮膚の修復を助ける成分が配合されたものも良い選択です。グレインフリー(穀物不使用)タイプは、アレルギーや皮膚のかゆみが気になる場合に有効です。
膵外分泌不全症を防ぐためには、消化吸収が良い高品質なタンパク質を使用したフードが適しています。
また、食物繊維の含有量が適度に調整されているものや、プロバイオティクスが配合されたフードは、腸内環境を整える効果があり、食物の消化を助けます。 脂肪分が高すぎないものを選ぶことも大切です。
シュナウザーは糖尿病のリスクも高いため、低GI(グリセミック指数)の食材を使ったフードがおすすめです。
特に、炭水化物の割合が控えめで、玄米やサツマイモなどの消化吸収がゆっくりと進んで食材を使っている砂糖や人工甘味料が含まれていないことも確認してください。
肥満はシュナウザーの病気リスクを高めるため、正しいカロリー量が計算されたフードを選ぶことが重要です。 「ライト」や「体重管理用」と記載されたフードで、低脂肪かつ栄養バランスが保たれるたものを選ぶと良いでしょう。
これらのポイントを総合的に考慮し、シュナウザーの健康状態や年齢、ライフスタイルに合ったドッグフードを選ぶことが大切です。また、新しいフードを取り組む前には獣医師に相談し、正しい選択ができるようサポートを受けるのも良いでしょう。
ミニチュアシュナウザーの好みやかかりやすい病気予防などを考慮したおすすめドッグフードを3つご紹介します。