シニア犬用おすすめドッグフード

シニア犬になると、子犬や成犬の時期とは異なり、高カロリーの摂取が必要とされることはありません。同時に、内臓機能や運動能力が低下する傾向があるため、これらをサポートする栄養成分が含まれたドッグフードへの切り替えが必要です。

 


シニア犬に見られる変化

高齢犬に見られる変化

シニア犬(一般的に7歳以上の犬)と呼ばれるステージに入ると、若かったころと比べて少しずつ変化がみられるようになります。普段与えている食事もその変化に合わせて変えていくことで愛犬の健康を維持することができます。

 

運動量の減少

シニア犬になると、若い頃と比べて動かなくなり、運動量が減少することが一般的です。特に大型犬は関節への負担が大きいため、散歩や遊びの時間が短くなることが多いです。

 

肥満のリスク: 運動量の減少により消費カロリーが下がり、同じ食事量でも太りやすくなる
筋力の低下:筋肉がなくなることでさらに運動しづらくなる負のスパイラルに陥る可能性がある
関節の硬直: 動かないことで関節の柔軟性が失われる

 

関節や骨の負担増加

老化に伴い、軟骨がすり減ったり、骨密度が低下したりすることで関節や骨にトラブルが起きやすくなります。 特に、大型犬や過去に激しい運動をしていた犬種では、関節炎や変形性関節症のリスクが高くなります。

 

痛みや違和感:歩行時に痛みを感じることが多くなり、運動を気にするようになる
歩行の異常: ぎこちない歩き方や足を引きずる様子が見られる
活動の低下:痛みを待つために動きたがらなくなる

 

消化吸収の効率低下

加齢とともに、胃腸の消化機能や栄養の吸収能力が低下します。これは消化酵素の分泌量が減少したり、腸内の善玉菌のバランスが崩れることが主な原因です。以前は問題なく食べていた食材でも消化不良を起こすこともあります。

 

便の状態の変化: 下痢や便秘になりやすい。
栄養不足:食事から十分な栄養を吸収できず、体力や免疫力が低下する。
食欲の低下:消化不良が続くと、食べること自体を嫌がる場合がある。

 

免疫力の低下

シニア犬は免疫系が弱くなり、病気になりやすくなります。これは、体内で抗体や免疫細胞を生成する能力が低下するためです。また、慢性的な病気(糖尿病、心臓病、腎臓病など)が発生しやすい時期でもあります。

 

感染症にかかりやすい:細菌やウイルスへの抵抗力が弱まり、皮膚炎や耳の感染症、口内炎などが多くなります
回復の遅れ:傷や病気からの回復が遅くなる
エネルギー不足:病気が進むと元気がなくなり、生活の質が低下する


シニア犬用ドッグフードの選び方

シニア犬用ドッグフードの選び方

シニア犬用ドッグフードを選ぶうえで大切なポイントを4つご紹介します。

 

成分表示を確認

シニア犬向けのフードは、低脂肪・低カロリーでありながら高品質なタンパク質が豊富に含まれているものが理想です。また、穀物の代わりにサツマイモやカボチャのような消化に良い炭水化物を使用している商品もおすすめです。

 

穀物を使用しないグレインドッグフードは犬の内臓への負担を減らし、アレルギーを起こしにくいといった特徴もあります。

 

関節ケア成分が配合されているもの

関節の健康をサポートするグルコサミン、コンドロイチン、オメガ3脂肪酸が含まれているドッグフードを選びましょう。これらの成分は特に大型犬に重要ですが小型、犬でも加齢による関節の負担を軽減します。

 

グルコサミンやコンドロイチンはサプリメントとして与えることもできます。

 

消化しやすい食品

シニア犬の胃腸は敏感になりやすいので、人工添加物が少なく、自然素材を主成分としたフードが適しています。 さらに、プロバイオティクス(善玉菌)が配合されていると腸内環境の改善に役立ちます。

 

嗜好性をチェック

年齢を重ねて嗅覚や味覚が止まるため、香りや味が豊かなフードを選ぶことも大切です。 食欲が低下している場合はウェットタイプのフードを検討してみましょう。

 

ドライフードでも細かく砕いたり加熱することで犬の嗜好性を高めることができます。


シニア犬用おすすめドッグフード4選

おすすめドッグフード

シニア犬用のおすすめドッグフードを4つご紹介します。味や粒の大きさなど犬によって好みは違うと思いますので、なるべく違うタイプのものを選びました。それぞれ愛犬に合うものを見つけていただければと思います。

※カロリーは100gあたりの数値です。

ピッコロドッグフード

 

ピッコロドッグフード

 

原産国 容量
イギリス 1.5kg
主原料 カロリー/脂質
チキン・サーモン 355kcal/15%

 

活動量が減り、必要カロリーが減ってくるシニア犬に向けた、カロリー・脂質控えめのヘルシーなドッグフード。

 

グレインフリーで消化をサポートし、シニア犬にとって必要な成分グルコサミン・MSM・コンドロイチンも配合されています

 

さらに、チキンとサーモンのしっかりとした香りが味覚や嗅覚を刺激するため、低下で食欲低下気味のワンちゃんにもおすすめです

 

 

 

Yum Yum Yum ドライ+やわらかドライ

 

yumyumyumやわらかドライ

 

原産国 容量
日本

ドライ:500g
やわらか:80g×5

主原料 カロリー/脂質
チキン

ドライ:348kcal/8.5%以上
やわらか:277kcal/6.5%以上

 

香りまでおいしいと評判のYumYumYumドッグフード。食べない愛犬にとにかくご飯を食べさせたいという飼い主さんにはおすすめのフードです。

 

サイズは80g×5袋の他、80gのちょこっとパックとたっぷり800g(80g×10g)があります。ドライとやわらかドライのセット販売だと安く購入することができます。

 

 

 

安心犬活

 

安心犬活

 

原産国 容量
日本 800g
主原料 カロリー/脂質
牛肉、鶏肉、馬肉、魚肉 360kcal/10%以上

 

小型犬~中型犬のシニア向けのドッグフード「安心犬活」。国内工場で製造した100%無添加で、ヒューマングレードの国産素材を多く使用しています。

 

乳酸菌・オリゴ糖配でお腹の弱いワンちゃんでも安心して食べられます。

 

 

 

モグワン

 

モグワン

 

原産国 容量
イギリス 1.8㎏
主原料 カロリー/脂質
チキン・サーモン 361kcal

 

約7~12歳までの全犬種対応のシニア向けで、まだ食べる力に衰えがそれほどなくカリカリフードが好きなワンちゃんにおすすめのドッグフード。

 

手作りごはんのようなおいしさを目指して作られているため、SNSでも話題になるほど食いつきが良いと評判です。

 

シニア期の愛犬に長生きしてい欲しい、おいしいものを食べてほしいと願う飼い主さんにおすすめです。

 

 


シニア犬の健康を守るためのポイント

シニア犬の健康を守るためには、食事の改善の他にもいくつかポイントがあります。

 

定期的な体調チェック

シニア犬は加齢に伴って病気のリスクが高まるため、早期発見と早期治療が非常に重要です。犬は病気を隠す傾向があるため、外見上は元気そうに見えても、実際には特に病気が進行している場合があります。

 

特に注意すべきは、以下のような症状です。

 

飲水量や排尿回数の変化: 腎臓や糖尿病の症状のひとつです。
体重の変化: 大幅な体重変化は、内臓疾患や代謝異常を示す場合があります。
食欲の低下:消化器系や口腔内のトラブルが原因であることが多いです。

 

理想的なケア方法

定期的な健康診断:年に1~2回、動物病院で血液検査や尿検査、X線撮影などを受けさておくと安心です。これらの検査により、腎臓病や心臓病、ガンなどの高齢期に多い病気を初期に発見できます。
日々の健康観察: 愛犬の食欲、便や尿の状態、皮膚や被毛の様子を毎日チェックしましょう。これらの細やかな変化でも記録しておくと、獣医師の観察時に役立ちます。
歯科ケア:シニア犬は歯周病になりやすいので、歯磨きや歯石除去を定期的に行うことで口腔内の健康を維持します。

 

適度な運動の継続

シニア犬にとっての運動は、体力の維持だけでなく、関節や筋肉の健康、精神充実感にもつながります。若いころのように激しい運動はできなくなっているため、シニア犬に適した軽めの運動を選ぶことが重要です。

 

運動のメリット

筋力の維持:筋肉が減少すると関節に負担がかかるため、適度な運動で筋力を維持することが重要です。
体重管理:適切な運動により、肥満を予防し、理想的な体重を維持することができます。
ストレス解消:運動は犬の精神状態を安定させ、ストレスを軽減します。

 

おすすめの運動

短時間の散歩:毎日15~30分程度のゆっくりとした散歩を行いましょう。路面が滑りやすい場合は、滑り止めの靴を使うと効果的です。
低衝撃の運動: 水中歩行や軽いストレッチ運動は関節への負担が少なく、シニア犬にも向いています。
室内運動:階段の昇り降りやおもちゃを使った遊びで軽く体を動かすこともおすすめです。

 

十分な水分補給

シニア犬は加齢による体内の水分保持能力の低下や、病気や薬の影響で脱水症状が起こりやすくなります。また、水分不足は便秘や腎臓病などのリスクを高めるため、十分な水分補給が必要です。

 

脱水症状のサイン

皮膚の弾力が失われる: 皮膚を軽くつまんで離れたとき、元に戻るのが遅い。
鼻や口の乾燥:口の中が乾燥している場合、体内の水分が不足している可能性があります。
尿量の減少: 尿が濃い色になる、または回数が見える。

 

おすすめの水分補給方法

新鮮な水の提供:毎日水交換し、飲みやすい高さに器を設置します。
ウェットフードの活用: ウェットフードの給餌は水分摂取を促進させます。
低濃度スープを追加: 犬用の無添加スープや、薄めた鶏肉のスープを食事に追加すると飲む水量が多くなります。

 

シニア犬の健康を守るためには、体調チェック、適度な運動、水分補給の3つが重要なポイントです。

 

定期的な健康診断や日常的な観察で早期発見を心がけ、運動や水分補給を工夫しこれらを実践することで、シニア犬の生活の質を大きく向上させることができます。