大きなペットショップやフードショップに行くと、年齢別、犬種別、成長段階別などなどたくさんの種類のドッグフードが販売されています。あらかじめ「これだ!」と決めていない場合、どれにすればいいかわからず決められないこともあるかと思います。
この記事では、ドッグフードの価格の違いが品質や健康にどのように影響するかを深掘りし、愛犬に適したドッグフードの選び方をご紹介します。
ドッグフードの価格帯は、1kgあたり約500円の格安商品から、1,500円以上のプレミアム商品まで幅があります。それぞれ仕様の傾向があるのでその特徴をご紹介します。
人間用食品と同等レベルの「ヒューマングレード」の原材料が使用されることが多く、安心感があります。例として、新鮮な肉や魚、オーガニック素材が使用されることがあります。
人工保存料や着色料が排除されており、ナチュラルな製法で作られている商品が多いです。
特定の健康課題(関節ケア、皮膚トラブル、体重管理など)に対応した栄養設計が行われていることが多く、愛犬のライフステージや健康状態に応じた製品選びが可能です。
主に穀物や肉の副産物が使用されることが多く、高価な原材料は控えられています。これにより、価格を抑えることが可能になっています。
製品の保存性や見た目を向上させるために、人工的な添加物や着色料が使用される場合があります。
栄養バランスは基本的に満たされているもの、特定の健康問題やライフステージに特化した設計は少ない場合があります。例えば、関節の健康維持やアレルギー対応を重視した配合は、低価格帯ではあまり期待できません。
高価格帯のドッグフードを愛犬に与えることで発生するメリットとデメリットをと紹介します。
ヒューマングレードの原材料や、特定の健康課題に応じた成分(オメガ3、グルコサミン、プロバイオティクスなど)が含まれており、愛犬の健康を長期サポートできます。
穀物アレルギーや特定のタンパク質アレルギーに対応した「グレインフリー」や「単一タンパク源」のフードが多く、アレルギーのある犬にも適しています。
高品質な原材料を使用しているため、愛犬が効率よく栄養を吸収できます。これにより、フードの量を少なくしても必要な栄養をしっかり摂取できるため、排泄物の量も少なくなる傾向があります。
高価格ドッグフードは当然のことながら、毎月の食費が大幅に上がることになります。 特に大型犬などフードの消費量が多い犬種を飼育している場合は、経済的な負担がより大きくなります。
犬の好みが分かれる
高価格のドッグフードは人工調味料を使わないことが多いため、香りや味が薄く感じる犬もいます。その結果、良質なドッグフードを用意しても、愛犬が食べられない場合も考えられます。
低価格ドッグフードのメリットとデメリットについて解説します。
特に多頭飼いや大型犬の場合、コストを抑えられる点は大きな魅力です。毎日の収入が家計に影響しにくいため、長期的に無理なく続けられます。
スーパーやお買い得店でも手軽に購入できる商品が多く、必要なときにすぐ買い足せる便利さがあります。
副産物や穀物が主原料の場合、必須栄養素は満たされていても、原材料の品質が良いとは限りません。また、これらの副産物や穀物が愛犬に合わない場合、消化不良や皮膚トラブルを起こすことがあります。
人工保存料や着色料が多用されることがあり、これが長期的に愛犬の健康に影響を与える可能性があります。 特に、添加物に敏感な犬にとっては注意が必要です。
低価格であっても最低限の栄養バランスは整っていますが、関節のケアやアレルギー対策など、特定の健康状態に合わせた製品が少い傾向にあります。
価格が高いドッグフードは、一般的に原材料の品質や製造プロセスにこだわりがあるため、健康的な食生活をサポートしやすいとされています。
ただ、値段が高いというだけで選ぶと実はそれほど効果がなかったということにもなりかねないため、購入の際にはしっかりと栄養成分を確認する必要があります。
一部の高級ドッグフードは、実際の内容よりもブランド名やパッケージデザインに価格が反映されていることがあります。必ず原材料や成分表を確認し、品質に見合った価値があるかどうか見極めることが大切です。
どれだけ高価で良いと言われるフードでも、愛犬がアレルギーを持っていたり好みの味じゃなかった場合、意味がありません。 愛犬の健康状態や食べる様子をしっかり観察して選びましょう。サンプルがあれば積極的に利用するといいでしょう。
低価格のドッグフードでも、正しい工夫をすることで愛犬の健康を十分にサポートできます。例えば、低価格のドッグフードをベースにして、以下のような補助食品をプラスすると効果的です。
新鮮な野菜(茹でたもの)や鶏肉・魚を少量トッピングすることで、栄養バランスを補えます。 なお、人間用の調味料は使用しないようご注意ください。
グルコサミンやオメガ3脂肪酸など、特定の栄養素を補えるサプリメントを加えることで、愛犬の特別な健康ニーズに対応できます
高価格帯と低価格帯のドッグフードについて解説してきましたが、「それでもやっぱり悩む」という場合には、店員さんに聞くと今人気のフードや愛犬に最適なフードを選んでくれるので問い合わせてみるのもいいですね。
ペット用品以外もまとめて売っている量販店ではなく、犬や猫がいるショップの方がドッグフードに詳しいスタッフがいるためおすすめです。ドッグフードは種類が多い分、中にはあまり良質でないものも出回っているので、慎重に選びましょう。
他のフードと比較して安すぎるものは買わない方が無難です。気になる方は、産地もチェックした方が良いかもしれません。
イギリス、ドイツ、オーストリア、スウェーデン、デンマーク、ニュージーランド、スイス、オーストラリアなどはペット先進国とされているため、ドッグフードの安全性も高いといわれています。
安価なものが絶対に良くないということはありませんが、安いのにはそれなりに理由があります。購入前には、値段といっしょにパッケージに表示されている原材料や成分表をチェックする習慣をつけましょう。