歩くときに違和感がある、足をかばうような仕草をする…。そんなとき気になるのが、関節トラブルです。膝蓋骨脱臼(パテラ)や関節炎は特に小型犬に多く見られますが、中型犬や大型犬でも注意が必要です。
実は、毎日のドッグフード選びによって関節の負担を軽減したり、進行を緩やかにしたりすることができます。関節にやさしいフードは、元気な歩行や運動を支える心強い味方になります。
ここでは、関節ケアを目的としたドッグフードの選び方と、膝蓋骨脱臼や関節炎に悩む子にもおすすめの商品をご紹介します。
なお、関節ケアだけでなく、毎日のフード選びや栄養バランスの基本を知っておきたい方は、愛犬ごはんナビ|ドッグフード選びと健康サポートもぜひ参考にしてください。
関節ケアに適したドッグフードを選ぶ際は、以下の3つのポイントを意識しましょう。
関節への負担を減らすには、まず適正な体重を保つことが大切です。肥満になると膝や股関節に余計な負担がかかり、症状が悪化する原因になります。
カロリーは控えめでも、しっかり満腹感が得られるよう高たんぱく・低脂肪で食物繊維も豊富な設計のフードが理想です。
関節の健康を守るには、軟骨の修復や炎症の軽減に役立つ栄養素が欠かせません。
特にグルコサミンやコンドロイチン、MSM(メチルスルフォニルメタン)などは軟骨の弾力や構造を保つ成分として知られています。オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)も抗炎症作用が期待でき、併せて取り入れたい栄養素です。
関節トラブルが多い犬種のひとつがゴールデンレトリバーです。体重の負担を軽減しつつ健康を守る食事選びが大切です。
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関節トラブルがある犬にとって、内臓や免疫への負担もできるだけ減らしたいものです。
そのため、保存料・香料・着色料などの添加物が控えめで、ヒューマングレードの動物性たんぱくや穀物不使用(または低アレルゲン)のフードを選ぶと安心です。消化吸収にも優れた品質の良い原材料がポイントになります。
関節に不安のあるワンちゃん向けに、安心して与えられるドッグフードを3つピックアップしました。すべて食いつきに評判のあるフードです。
チキンとサーモンを主原料にした高たんぱくレシピ。オメガ3脂肪酸が豊富で、関節の柔軟性や動きのサポートに役立ちます。関節に不安のある犬や運動量の多い子にもおすすめです。
グラスフェッドビーフを使用した国産無添加フード。グルコサミンやMSMを配合し、軟骨の健康維持に貢献します。高たんぱく・低脂肪設計で、体重管理と関節ケアを同時に行いたい子に最適です。
国産素材を中心に添加物を抑えたやさしいレシピ。関節成分は控えめながら、脂質が低くカロリーも控えめなので、膝や腰に負担をかけたくない子の体重管理フードとして重宝されます。
関節ケアに関して、飼い主さんからよくいただくご質問をまとめました。日々のケアやドッグフード選びの参考になれば幸いです。
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関節にトラブルがあっても運動は必要?
はい。軽い運動は筋肉の維持や関節の安定につながります。特に散歩は無理のない範囲で続けたい習慣です。ジャンプや階段の昇降など関節に大きな負担がかかる動きは避け、歩く距離や時間を調整しながら継続しましょう。
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手作り食で関節ケアはできますか?
可能ではありますが、関節をサポートする栄養素を必要量含めてバランスよく与えるには、専門的な知識が求められます。栄養が偏ると逆効果になることもあるため、獣医師や栄養士に相談のうえで行うのが安心です。
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サプリメントとフードを併用してもいいですか?
基本的には併用可能ですが、フードにすでにグルコサミンやMSMなどの関節成分が含まれている場合は、摂りすぎによる過剰摂取に注意が必要です。サプリを与える際は成分量を確認し、必要に応じて量を調整しましょう。
関節に不安があるワンちゃんにとって、毎日の食事はとても重要です。関節をサポートする成分がしっかり含まれたフードや、体重管理に配慮された設計のものを選ぶことで、歩行の安定性が増し、生活の質が向上します。
膝蓋骨脱臼は特に小型犬に多く見られますが、関節の健康はどの犬種でも大切です。年齢や体型に合ったフードを選んで、愛犬の健やかな毎日を支えてあげましょう。